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変人は遠くにありて思ふもの [個人的なコト]

ここのところNYで新しい出会いなんかがあって、
比較対象として、東京に住んでたときに付き合いのあった人たちを
思い出すことが多い。
その度に思うのは、つくづく東京には変人が多かったなぁ、と。

変人と言っても、人に危害を加えたり迷惑をかけたりする人ではなくて、
孤高の人っていうのかなぁ、いやそんな高尚なもんじゃないな、
独自の路線を突っ走り過ぎちゃってる人。
っていうか独自のルールを持ってる人。

ボクがフツウだから、思わず変人に憧れてしまうわけだけど、
昔から「類は友を呼ぶ」なんて言うので、
あまり変人に出会えないのかもしれない。

なんだか、寂しいかぎり。

おそらく、ディープなところに行けば、
救いようの無い変人がわんさか居そうな気もしてるんだけど、
何処がディープなエリアか、まだ分かんないんだな。

ということで、今後のボクの課題だな、コレは。

「NYで変人を捜して友達になる」

東京に居た頃、ボクが気に入ってた変人は、
一年間に300回以上、ファッションヘルスに通った妻子持ちの男だった。
もちろん、奥さんともコンスタントにセックスをしてるんだが、
彼の良いところは、素人は奥さんとしかセックスをしたことがない、という点。
お金を出して抱いた女(いわゆるプロ)の数は、2000人を軽く超える。
素人1人に対してプロは2000人以上。
これをどう捉えるかは、相当に困難だ。
この事実にコメントしようにも、どの角度からの切り口で視点を合わせるべきなのか、
判断に悩む。っつーか、大半の人は呆れる。「こんなバカはミタコトナイ」、と。
呆れた後には、なんだか不思議なオーラを感じ、尊敬にも似た気持ちを抱いてしまう。

背中のある一部分だけ(直径にして3センチくらい)何故だかフサフサした毛が生えていたアイツ。
おそらく友達の中でもそれを知っているのは、ボクを含めた極少数の人間なのだが、
2000人以上の風俗嬢はそれを知っているはずだ。
そして、彼女たちもフトした瞬間に背中の一部分だけフサフサした毛を思い出して、
頭の上に、「?」マークを浮かべることだろう。
「あのフサフサは一体ナンだったんだ?」と。

結構ディープな付き合いをしていたボクですら最後まで聞けなかった、あのフサフサ。。。
「あのフサフサは一体ナンだったんだ?」

フサフサが彼の変人ぶりを更に神格化させる。

「フツウじゃない」と。

ヤツが自己破産してしまった後は連絡が取れなくなってしまって、
今は何処にいるのかさえ分からないけど。
まだ、東京に居て胡散臭い仕事をしているのだろうか。。。

近くに居た頃は、救いようの無いヤツだ、と思っていたけど、
今となっては郷愁にも似た、ほのかな懐かしさといとおしさすら感じる。

変人は遠くにありて思ふものナノダ。


アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが遠く離れたシカゴに大雨を降らせる [個人的なコト]

今日のNYは何故だか肌寒い。

すっかりガンダムフリークになってしまったボクではありますが、
コレ、語り合う人がいないと寂しいもんですな。

群れたがるオタクの気持ちがよくわかる。

以前、ボクは熱心なドノヴァンレコードコレクターだった。

っつっても、このアルバムまでだけど。。。。
このアルバム以降のドノヴァンには興味ナシ。

イギリス盤、アメリカ盤、日本盤とかなんとか、、、
同じ内容のレコードを何種類も集めていた。

なんだかんだで、シングル盤なんかも合わせると結構な枚数になっていた。

しかしながら~っ!!

集めたのはいいんだけど、当時ボクのまわりには
ドノヴァンに興味を持ってる人は一人もいなかった。

というか、その頃はボクの人生の暗黒時代で、友達すらいなかった。
遊びにも行かずに引き篭もっていた。
当然、お金も貯まるわけで、その貯まったお金をひたすらレコードに注ぎ込んでいた。

気分は、ジョン・アーヴィングの小説『サイダーハウスルール』の主人公ホーマー・ウェルズで、
流されるままに流されて、受け入れてくれる環境に精神誠意尽くしていた時期。

夢破れて、愛知県の片田舎に引っ込んで、小さな町工場で
工場長(社長)と三人のパートのおばちゃん(オーバー50歳!)たちに紛れて
黙々と流れ作業に従事していた時期、齢26!(人生をもっとも謳歌すべき年齢)
工場長とパートのおばちゃんの不倫を横目で見ながら、
ボクの人生などこの小さな町工場にくれてやる、と考えていた。
人生に対してYESかNOかで答えを出したかったのだ。
工場長には失礼な話しだけど、ボクにとって町工場で働く日々というのは限りなくNOに近い
ボクなりの答えだった。

NOという答えを出したハズだったのに、
いい加減な神様が、いい加減な使いをよこして、ボクをそこから連れ出した。

音楽を作る仕事をしてみない?ト。

インチキなCM音楽を作ってるミュージシャンもどきがボクの手を引っ張った。

もともと、それまでは音楽をやっていたし、ホーマー・ウェルズがそうだったように、
町工場の単調な仕事に比べたら、例えどんな仕事でも魅力的に思えた。

誘ってくれたMさんを頼りに、町工場を辞めて会いに行ったのだが、
Mさんは、まるでそんな話しをした覚えが無いという肩透かしをやってくれた。

あ、やべぇオレ無職になっちゃった・・・。

これから死ぬまで続く長い時間を一体どうやって過ごせばいいのか、と途方に暮れた。

今日、NYが肌寒いから、ボクはこんなことを思い出してしまった。
ある種のカオス・セオリー。
バタフライ・エフェクトって奴。

「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな。


思い出せない遠い過去 [個人的なコト]

今日、ふと、小学生の頃の友達のことを思い出した。

ボクが、小学校4年生のときに出会った転校生、H君。

ある日帰り道が一緒になって、ボクらは話しをするようになった。

H君は、絶対内緒だよ、と前置きして彼の生い立ちを話し始めた。

父親が刑務所に入ってて、自分はしばらく施設に預けられていた。
この学校に転校してきたのは、母親が自分を引き取ってくれたからだ、と。

その話しを聞いて、ボク自身がどんなリアクションをしたのか覚えていないけど、
H君はボクに、友達になってほしい、と言った。
ボクは、うん、と言った。

駄菓子屋を通り過ぎようとしたとき、
H君は、ちょっと待ってて、と言い残し、駄菓子屋に入っていって
水フーセンを万引きしてきた。

ボクらは、近くの民家の庭先の水道を拝借して
作った水フーセン(フーセン爆弾)を両手に一つずつ持って、
小学校の窓を目がけて投げて遊んだ。
フーセンが割れて水浸しになる窓を見て喜んだ。

翌日、クラスの女子がリーダー格の男子に、
ボクがH君と水フーセンで遊んでいたことを伝えた。

すると、そのリーダー格の男子がボクのところにやってきて、
金輪際H君とは遊ぶな、と忠告してきた。

なんで?と聞くと、
「だって、アイツの父ちゃん刑務所に入ってるんだもん。母ちゃんは水商売だし」と、
リーダー格は答えた。

そのとき、ボクがどう答えたか覚えてない。

その後もボクとH君の友達関係は続いた。

ある日、小学校の近くの公園で二人でブランコに乗っていたら、
クラスの目立たないグループの女子たちが来て、一緒に遊ぼう、と言ってきた。

当時のボクは、大人しくて恥ずかしがり屋だったので、
女の子たちと遊んでいたら、次の日に学校でひやかされるんじゃないか、
という子供染みた思考を持っていたので、どう返事していいのか分からずH君の顔色を伺った。
H君は、「うん、いいよ」と言って、ブランコから降りた。
そのとき、H君がすごく大人に見えた。
女の子の扱いにも慣れたイッパシの男に見えたのだった。
ボクらは公園で、鬼ごっこをして遊んだ。

翌日、クラスの目立つグループの女子がやってきて、
どういう風の吹き回しか、今日の放課後ウチで遊ぼう、と誘ってきた。
ボクはH君と何人かの女子たちとその子のウチに遊びに行った。
みんなでトランプをしたり、好きな子の名前を言い合ったりした。
ボクはその中の女の子の一人と好き同士だ、ということが判明した。
だからといって、何があったわけでもないが。。。

H君が転校してきて2ヶ月ほどが過ぎたある日、
H君がボクに宇宙戦艦ヤマトのプラモデルをくれた。
なんでくれるの?と尋ねると、
「お母さんが再婚することになったから引っ越すんだ」
と、H君は答えた。
「みんなには内緒な」と付け加えた。

H君はある日突然、また転校していった。

ボクは、そのとき何かを思ったのかどうかすら思い出せない。
小学生の日常は、大人の日常なんかよりもキメ細かい時間が流れていて
毎日、些細な事件や新しい秘密が折り重なってくるので、
その刹那に順応していくだけで精一杯。
ボクはすぐにH君のことは忘れて、小学生なりの忙しい日常に戻っていった。

H君は今頃どうしているんだろう。。。

ふと思い出すまで、完全に記憶の片隅に追いやってしまっていた。
H君のことを考えていたら、記憶のカケラが次々とフィードバックしてくる。

人間の脳は、あらゆるコトをそこにしまいこんでいる。
時々、記憶のカケラの端っこをつかんで
それにまつわる出来事を引っ張り出してみるのも悪くない。

昔出会った誰かが、
こんな風にボクのことを思い出してくれたりしてるのだろうか。。。
どんな風に思い出してくれるのか分からないけど、
まぁ、たまには思い出してもらいたいものだ。

人の記憶というのは、
しばしば都合の良いフィクションに仕立て上げられるものです。


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